当院放射線科の特徴は、単純XP撮影での胸部読影/渡航健診での胸部読影/乳腺撮影(MMG)/検診胃透視/CT/MRIなどの画像診断を担当し、検査の当日に迅速に読影診断レポートを作成しています。
撮影・検査後の画像や読影診断レポートはすぐに電子カルテに公開し、迅速な治療方針決定などに大きく貢献しています。
また、院内のみならず近隣の医療機関(病院・クリニック・医院)である地域の先生方からCTやMRIの撮影・検査紹介依頼も受けており、読影レポートは検査翌日に画像データとともに配送させていただいております。
また、週に1日ではありますが、インターベンショナルラジオロジー(IVR)も行っています。
IVRは肝細胞がんに対する肝動脈塞栓術(TACE)などの血管内治療を主に行っています。
対象疾患/治療
- 単純XP撮影での胸部読影・渡航健診での胸部読影・検診胃透視・CT・MRIなどの画像診断
- 悪性腫瘍に対する動脈塞栓術・動注化学療法・動注リザーバーカテーテルシステム留置・出血などに対する動脈塞栓術などのIVR
一般撮影
当科の中で最も検査件数が多いモダリティです。
胸腹部の撮影・骨撮影(整形外科領域)・検診胸部撮影・病棟ポータブル撮影・手術室ポータブル撮影などがあります。
当院は、2016年5月より一般撮影検査、画像読取装置をフラットパネルディテクタ(FPD)に変え、DRシステムにて運用しています。
DRシステムは従来のシステムに比べ、X線感度が2倍以上に向上した事から低被ばくにて撮影が可能です。
また、色々な画像処理が可能になり診療に大きく貢献しています。
一般撮影 読取装置 FDRシステム CALNEO Smart FPD 【富士フィルムメディカル】
乳腺撮影(MMG)
乳腺撮影(MMG)は昨今、日本でも増えてきている乳がんの早期発見に貢献しています。
当院では、日本乳がん検診精度管理中央機構が認める乳腺撮影装置によって質の高い画像を提供しています。
また、撮影をさせていただく診療放射線技師は、検診マンモグラフィー撮影認定を取得した者が行い、質の高い知識・質の高い技術によって乳がんの早期発見に貢献しています。
当院は、施設認定も受けています。
乳房(MMG)専用撮影装置 LORAD M-Ⅳ【HOLOGIC】
CT撮影
当院では、2017年1月から新規CT装置として、128slice-2管球搭載型CT・DSCTを導入いたしました。
DSCTでは、時間分解能75msecを実現しているため、循環器領域・冠動脈撮影においても評価が可能になりました。
また、新たな技術であるDual Energyによって、頭頚部領域では1回の造影検査のみで骨除去を行えるため、被ばくを増やさずに正確な情報を得ることができます。
整形領域の撮影では、人工股関節置換後や胸腰椎の後方固定術後などのように 体内に金属が留置されている症例においてもDual Energyによって単色X線の画像を作成することが可能なため、よりアーチファクトの少ない画像が得られます。
また、解析システム・ワークステーションも新たに導入し、より精度の高く簡単に解析が行えるようになりました。
CT装置 Dual Source CT (128slice-2管球搭載型CT)
SOMATOM Definition flash 【SIEMENS】
ワークステーション SYNAPSE VINCENT V4.6 【富士フィルムメディカル】
MRI撮影
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingと言います。
放射線科は放射線を使用している部門ですが、MRI撮影は唯一放射線を使用していない撮影です。
当院のMRIは1.5T(テスラ)の磁場強度で、高磁場によって脳・脊椎・関節などの描出が高分解能画像として得られます。
また、造影剤を使用することなく血管や膵胆管の描出が可能です。
CT撮影では描出困難とされている早期の脳梗塞も容易に描出する事が出来ます。
3T MRI MAGNETOM Vidaxa 【Siemens】
血管造影(Angio)撮影
当院の血管造影(Angio)撮影は、放射線科・循環器内科・脳神経外科・泌尿器科などの様々な疾患の撮影・治療に使用しています。
曜日別で使用科を割振り、円滑な業務体制を整えています。
使用機器は、バイプレーンシステムの装置を使用しています。
2方向からの透視・撮影を行うことが可能であり、検査時間の短縮化、造影剤量の低減が図れ、より安全に撮影・治療が行えます。
AZurion7 20115 【PHILIPS】
X-rayTV撮影
当院のX-rayTV室は2部屋あり、フラットパネルディテクタ(FPD)搭載装置とイメージインテンシファイア(II)搭載装置をそれぞれ用途に分けて使用しています。
II搭載X-rayTV装置では、主に毎日の検診胃透視に使用しています。
FPD搭載XrayTV装置は、2015年5月に新規稼働させた装置であり、従来の装置に比べ画質の向上・被ばく低減が見込めるため、主に保険診療での各科からの多目的仕様として使用しています。
イメージインテンシファイア(II)搭載型 X-rayTV装置 Medix DR-1000XB 【日立製作所】
フラットパネルディテクタ(FPD)搭載型 X-rayTV装置 SONIALVISION G4 【島津製作所】